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においが気になるときは水を多めに迷ったときに使える洗濯機の設定を伝授!
「ちゃんと洗濯しているはずなのに、汚れやにおいがとれない…」そんな悩みを知人の個人クリーニング店オーナーにぶつけたところ、とにかく水を多く使って洗濯する方が、汚れやにおいは落ちると教わった。洗濯機のスペックによって設定は異なるものの、筆者が洗濯機を使用する際の心掛けと設定を共有する。
1. 洗濯量 | 洗濯機の容量の7〜8割におさえる |
2. 水量 | 最大に設定 |
3. 洗い | 12分以上 |
4. すすぎ | 2回以上、においが気になる場合は3回に設定 |
5. 脱水 | 6分前後(ドラム式など脱水性能が高めの洗濯機の場合は短めでも可) |
ちなみに、脱水は短めに調整することでダメージを抑えるのはもちろん、水を含んだ衣類の重さでつり干しした際にしわが伸びるため、アイロンの手間を省けるというメリットもある。とはいえ、汚れは洗い・すすぎで浮かせ、脱水で落とすとされているため、極端に短い脱水は基本的に推奨しない。
↑洗濯研究家 平島利恵氏のYouTubeでは、洗濯機の設定のポイントや様々な汚れに対してのアプローチ法など、あらゆる洗濯のノウハウを発信しているため、より洗濯スキルを向上させたい方はぜひチェックしてみてほしい。
知っていればデリケート素材の洗濯も怖くない!?失敗しやすい生地別に対策方法をピックアップ
素材ごとに適切な洗濯のイメージが掴めていれば、ケアで失敗する可能性を少なくできるはず。この項では、素材別に洗濯で失敗しやすいケースを箇条書きでまとめて紹介していく。
失敗しやすい生地・素材1ウール
ウール生地はフェルト収縮という縮みが洗濯や乾燥で生じやすい。また塩素系漂白剤や酵素配合洗剤は化学的に傷みやすいといわれているため、避けた方がよいといわれている。そのため、ウール生地は洗濯不可、ドライクリーニングのみとされている場合が多い。
一方で、なかには洗えるウール製品も存在する。だいたいは工業的な縮充防止仕上げが施されており、未処理に比べてフェルト収縮が起きにくいのが特徴だ。とはいえ高温・強めの洗いでは風合いが劣化するリスクがあるため、洗濯する際は酵素無配やウール用中性洗剤を用いて、優しく手洗いし、平干しするのがおすすめだ。
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失敗しやすい生地・素材2ダウン
表地がナイロン系・ポリエステル系のダウンジャケットの多くは家庭洗濯できるといわれているものの、いざ洗濯しようと思うとなかなか勇気がいるもの。失敗を避けるために洗濯表示は必ずチェックしておきたい。「低温でのタンブル乾燥可」の表示があるダウンは、乾燥機で低温運転し、「タンブル乾燥禁止」なら日数をかけて日陰で自然乾燥させるのがセオリーだ。
ただダウンジャケットは非常に水分を吸収するため、完全に乾燥するまでにかなりの時間を取られる。低温でタンブル乾燥にかけても乾き切らないというケースも少なくない。Patagonia(パタゴニア)、THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)、ARC’TERYX(アークテリクス)といったアウトドアブランドの公式サイトでは、テクニックとして清潔なテニスボールもしくはドライヤーボールを一緒に入れて乾かすと、濡れで団子状になったダウンがほぐれて“ロフト(かさ)”が回復すると紹介している。
↑Rs-flyfishingShopsのYouTubeチャンネルでも、ダウンジャケットの洗い方について動画で紹介しているため、ぜひチェックしてみてほしい。
失敗しやすい生地・素材3撥水生地
GORE-TEX(ゴアテックス)をはじめとした撥水性能が備わった機能ウェアも、家庭で洗濯できるものが多い。とはいえ家庭洗濯が原因でせっかくの撥水性能が消えてしまわないか心配という方は多いはず。洗濯の際に注意したいのは2点。1つ目は、柔軟剤・洗剤残りは“膜”をつくって撥水の働きを邪魔しやすいということ。撥水生地は、粉末洗剤・柔軟剤・塩素系漂白は不可としている場合が多い。2つ目は、撥水回復は低温の熱で行うのが基本で、表示がそれを許しているかを確認すること。低温アイロン可、もしくは低温のタンブル乾燥が可能という洗濯表示であれば、低温の熱で撥水性能を回復させられる。
失敗しやすい生地・素材4プリント
着用を重ねればある程度のプリントの経年変化は避けられないものの、なるべく綺麗な状態を長く保ちたいと考える方は多いはず。その際は服を裏返し、さらに洗濯ネットを活用してプリントへの摩擦を軽減するのがおすすめだ。洗濯ネットに入れる際は、ネットと衣類の間に隙間ができないようピッタリと入れるのがコツ。ピッタリおさまる洗濯ネットのサイズを選べるに越したことはないが、もし大きい洗濯ネットしか手元にない場合は、余った部分を結んで隙間をなくすのもOKだ。
読者の具体質問に回答!FAQ
最後に読者から寄せられたご質問とそれに対する回答を紹介する。
Q. 日陰マークとは何を指す?A. 左上の斜線が入った自然乾燥記号で、直射日光を避ける指示である。
洗濯にこだわる方ほど、干し乾燥の際は直射日光を避けている。サーキュレーター、浴室乾燥機能を駆使して室内干しをするのも一手だ。
Q. ぬれつり干しはいつ使う?A. 脱水を弱めたデリケート素材で用いる。
四角の中に縦線2本が目印。ぬれつり干しは洗濯後のしわを軽くできるため、あまりシワを付けたくない洋服などで取り入れるのもおすすめだ。
Q. タンブル低温の“低温”はどの程度?A. 点の数で区別する。
一般家庭機では“低”設定相当を指す。迷う場合は自然乾燥に切り替えるのが得策だ。
Q. 桶に30の数字、下線2本は何を意味するか?A. 30℃を上限とし、非常に弱い洗濯ができるという意味。
数字は液温の上限温度、下線が増えるほど非常に弱い洗濯を推奨していると覚えると攻略しやすい。
Q. 四角のみの×は存在するか?A. なし
乾燥の×はタンブル禁止マークのみで、丸入り四角に×で表す。
Q. 洗濯表示が旧表示の衣類はどう扱うべきか?A. 迷う場合は保守的に洗濯を。
旧・洗濯表示の読み取りが難しい場合は、洗濯表示に×(禁止)マークが無い限り、非常に弱い洗い・自然乾燥で対応するのがベターだ。
Q. ニットはなぜ平干し推奨か?A. 伸びや型崩れが起きやすいためである。
吊り干しするとハンガーの跡がついてしまい、肩から角が生えているような見た目になることも。
Q. 漂白“酸素系のみ可”と柔軟剤は両立するか?A. 記号上は別系統。
素材と仕上がりに応じて柔軟剤の要否を判断することになる。心配な場合は柔軟剤を入れない選択肢をとろう。
Q. 残り香が強い。設定で何を見直すべきか?A. 洗剤・柔軟剤の投入量とすすぎ回数を見直す。
洗剤・柔軟剤を入れ過ぎているパターンは非常に多い。洗濯でのすすぎは、必要に応じて回数を増やしたり、注水機能を用いるとにおいがとれやすくなる。
Q. “ドライNG”でもウエットクリーニングは可能か?A. W系が許可されていればプロのウェット処理は可能である。
洗濯表示だけで判断するのは不安という場合は、信頼できるクリーニング店に相談しよう。