記事で紹介した商品を購入すると、売上が当媒体に還元されることがあります。

誰も教えてくれない「毛玉になりにくいニット」の見極め方

誰も教えてくれない「毛玉になりにくいニット」の見極め方

毛玉にならないニットについて調べると、コットン素材を選ぶというアドバイスが目立つが、それだけでは不十分と感じる方は少なくないはず。そんな方は「1~2度の着用のみで毛玉ができてしまうニットは選びたくない」「コットン以外の素材でも毛玉になりにくいニットがあるなら欲しい」と考えているのではないだろうか。そんなニーズのある方に向けて少しマニアックな「毛玉になりにくいニットの見極め方」を紹介していく。

おさえておくべきポイントは?毛玉にならないニットは3つの視点で見極める!

そもそも毛玉は摩擦によって糸から飛び出した繊維が絡まってできる塊だ。糸から繊維が飛び出さなければニットに毛玉は出来ないため、各メーカーやブランドがあらゆる視点から繊維を出さない糸の開発や工夫を取り入れている。まずはその代表的な例を紹介!

毛玉にならないニット選びの視点1繊維が長い素材が使われたニットを選ぶ

ニット選びで最も注目されるのはやはり素材。糸にする前の繊維が長い素材を使っているニットほど、繊維が飛び出しにくく、毛玉ができにくいと言われている。なかでもコットンは繊維の長い代表的な素材のため「コットン100%ニット=毛玉ができにくい」とされることが多い。他には「麻」「絹(シルク)」といった植物性の天然素材も繊維が長く毛玉になりにくいと言われている。

逆に紡毛と呼ばれる短い羊毛をまとめて糸にしたウール製のニットは繊維が飛び出しやすいため毛玉になりやすい。とはいえ、紡毛のニットはフワフワの表情と高い保温性を備えているという魅力があり、トップブランドが採用することも多いため、一概に繊維が飛び出しやすい素材を使っているニット=粗悪品とはならない点もおさえておきたい。

編集部 橘
余談ですが、わざと毛羽立ちや毛玉のような風合いが出されたイタリア・トスカーナ地方に伝わるカセンティーノと呼ばれる織り生地が存在します。起源を調べると、もともとは野外での活動中にできる引っ掛け傷を目立たなくするために、生地の毛足をあえてカールさせて織り上げたのだとか。

化学繊維のニットが毛玉になりやすいのは糸の構造が原因

上の項を読んで「人工的な化学繊維なら長さを自由に作れそうだから繊維の長い糸で編んだ毛玉になりにくいニットがつくれるのでは?」と考えた方もいらっしゃるはず。実はポリエステル、アクリル、ナイロンといった化学繊維のほとんどは素材自体に固さがあるため、衣料用の糸にする際は“ウーリー糸”と呼ばれる毛糸のような質感に加工する必要がある。そのため空気を含みふんわりとしたタッチや保温性、伸縮性を得られる反面、繊維が飛び出しやすくなり毛玉になりやすくなってしまうのだ。

毛玉にならないニット選びの視点2強撚糸で編まれたニットを選ぶ

繊維を出さない工夫としてメーカーが取り入れているテクニックのひとつが“撚り(より)”だ。撚りとは繊維の束にねじりを加えて1本の糸にすることで、撚りが強くなるほど糸内の密度が高まり繊維が飛び出しにくくなる。そのため、市場にある毛玉になりにくいと言われているニットは強撚糸で編み上げられている場合が多い。

詳細・購入はこちら

編集部 橘
強撚糸で編まれたニットは、手に取るとシャリっとした独特のタッチがあるため、好みが分かれるところ。撚りを強くすればするほど毛玉はできにくくなる反面、ニットならではの柔らかい風合いは損なわれがちです。そのあたりのバランスを理解しておくと、自分にとって理想的なニットを選びやすくなるでしょう。

下のコーデでモデルが着用しているセーターは、3本取りの強然糸同士をさらに撚り合わせて計6本にまとめた強然糸で編み上げられている。肌離れの良いドライタッチと、弾むようなモチっとした弾力を同時に宿した、他に類を見ない質感が魅力だ。さらに特筆すべきはその形態安定性。長年着用しても型崩れを起こしにくく、10年先までワードローブの主力として機能する耐久性を備えているため、一度袖を通した愛用者からは「手放せない」と支持を集め続けている。

セーター 詳細はこちら
カーゴスラックス 詳細はこちら

 

毛玉にならないニット選びの視点3度目が詰まっているニットを選ぶ

最後にフォーカスしたいのがニットのループの目の大きさ(度目)だ。ループを小さく編み上げて密度を高めたニットを度目を詰めていると言い、度目が詰まっているほど繊維が飛び出しにくく毛玉になりにくいとされている。とくに度目を詰めて編まれた生地は最近の流行りでもあるため、高感度なコーディネートを実現したい方は欠かさずチェックをおすすめしたい。

詳細・購入はこちら

毛玉ができやすいと言われているウール製のニットでも、度目を詰めて編まれているものであれば毛玉が発生しにくくなる。「一度着ただけで毛玉になるニットは嫌だけれど、5〜6回着て少し毛玉が出来たらメンテナンスする程度の手間は許容できる」という方は、質感の好みを重視してウールの度詰めニットを選んでみるのも良いだろう。また、スーパーファインメリノなど繊維が細い高品質ウールは毛玉になりにくいと言われているため、繊維径(ミクロン値)や繊維長の開示がある製品を選ぶのも一手だ。

2/2GO TO NEXT PAGE
Follow us !

会員登録して
Rs-flyfishingShopsメールマガジンを受け取ろう

メールマガジンを受け取る

Rs-flyfishingShops 公式 Instagram スナップ