
言わずと知れたサングラスの王道ブランドである「Ray-Ban(レイバン)」。そんなレイバンの中でも最も知名度の高いモデル「ウェイファーラー」は、世界一有名なサングラスだと言っても過言ではないだろう。今回は、レイバンの歴史とともにウェイファーラーの魅力に迫る。
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空軍パイロットの目を守るために始動レイバンが一大サングラスブランドに昇り詰めるまで
「Ray-ban(レイバン)」は、アメリカのボシュロム社が創設したアイウェアブランドである。1920年代、飛行中のパイロットたちの眼精疲労や視力低下、体調不良に悩まされていたアメリカ合衆国陸軍航空隊が、目を強力な太陽光線から守るため、サングラスの開発をアメリカの光学メーカー・ボシュロム社に依頼。そのサングラスがアメリカ軍で採用され、1937年に一般発売されると同時に、“光(Ray)を遮る(Ban)”という意味を持つブランド名の「Ray-ban(レイバン)」が設立された。空軍にも使用された最初のモデル「アビエーター」は、目を太陽光から守るだけでなくスタイリッシュなデザインも兼ね備えていたため、後にマリリン・モンローやジェームズ・ディーンなど多くの著名人に着用されるように。そしてアメリカのポップカルチャーとともに知名度を上げ、世界最大のサングラスブランドへと成長を遂げた。1950年以降は、機能性とファッション性を重視したモデルの制作を開始。その流れに乗って「ウェイファーラー」が誕生することとなったのだ。
世界で最も有名なサングラス?レイバン「ウェイファーラー」が人気を集めるワケ
世界屈指のサングラスブランド「レイバン」の定番モデルである「ウェイファーラー」。このモデルが、世界で最も有名なサングラスと言われる名作になった理由は、アメリカのミュージック・ファッションカルチャーに強く紐づいている。ウェイファーラーが登場した1950年代は、アメリカでロックミュージックが流行していた時代。新しいファッションアイテムを求めるミュージシャンや若者にウェイファーラーがハマり、その後のさらなるロックムーブメントの波に乗ることで、自由の象徴となるファッションアイテムへと進化した。その人気は音楽だけでなく映画界にまでおよび、「ティファニーで朝食を」「ブルース・ブラザース」「バットマン」などの名作フィルムで着用されることで、さらに人気を博すこととなる。シンプルでスタイリッシュなデザイン、目を守る高い機能性、多くの著名人を虜にしたモデルということで、その地位を不動のものにしていったのだ。一時市場から消えることとなったが、2006年に復刻を遂げ、今もなお多くの人々を魅了している。
海外の洒落者たちもウェイファーラーを愛用する人多数!
ピッティウオモやミラノファッションウィークなどを取材し、現地で撮影したストリートスナップを見返すと、ウェイファーラーはやはり万国共通の大定番なだけあって愛用している人が多い。そもそもレイバン着用者自体が多いのだが、その中でもウェイファーラーの着用率は群を抜いている。ファッションウィークの会場を世界の縮図とするのは正ではないが、それでもウェイファーラーが世界で一番有名かつ愛用者が多いサングラスであることはほぼ間違いないだろう。
ウェイファーラーはさまざまな顔型にマッチ!使いやすく似合いやすい“ウェリントンシェイプ”
サングラスには、さまざまなシェイプがあり、まずは自分の顔型にぴったりのアイテムを探すのが重要ポイント。ウェイファーラーに採用されているシェイプは、幅広い顔の形にマッチする「ウェリントンシェイプ」。レンズを固定している「リム」と呼ばれる部分が、逆台形型になっているシルエットで、「ヨロイ」と呼ばれるフレームと、耳にかける部分のテンプルをつなぐヒンジの部分がフレームの最上部にあるデザイン。ホリの浅い日本人の顔立ちとも相性抜群で、比較的フレームが大きいものが多いので小顔効果も期待できる。シンプルなデザインはもちろん、いろいろなカラーや柄が落とし込まれたフレームやレンズカラーの幅広いチョイスなど、多くのバリエーションを用意することで、自分にぴったりのアイテムを見つけられるのも魅力的。タウンユースはもちろん、ビジネスやパーティなどのシチュエーションにも重宝するデザインは、幅広いシーンで活躍してくれる。
型番の末尾に付く“F”とは?2つのフィット感を持つレイバンのサングラス
レイバンには、テンプル部分の型番末尾に“F”と記載されているモデルがある。これは「フルフィットモデル」と呼ばれ、アジア人向けに開発されたモデルだ。かつては、“アジアンフィット(JPフィット)”と呼ばれ、今でも便宜的にそう呼ばれることもあるが、通常は「フルフィット」で通っている。外国人の顔型に合わせて作られた「インターナショナルフィッティング」と比べ、フロント部分に緩やかなカーブをつくることで、彫りが深くない日本人の顔にもぴったりハマるのが魅力だ。また、テンプル部分のカーブをきつくし、日本人の頭蓋骨に自然に沿うようなシルエットで快適なかけ心地を実現。さらに大きめのノーズパッドを採用し、着用時にサングラスがずり落ちるのを防いでくれるという、日本人でもカッコよくサングラスを着用できるよう配慮されたモデルなのだ。ちなみに旧モデルに用いられていた“A”は、アジアンフィッティングの略で、これも“F”と同様の意味を持つが、“F”と比べるとインターナショナルフィッティングに近い形状だと言われている。
ウェイファーラーを選ぶときに気を付けたい!2種類のサイズ感
ウェイファーラーは、レンズのサイズが2種類あり、「スタンダード」と呼ばれる52mmのサイズと、54mmの「ラージサイズ」のを展開。スタンダードは、基本的に男性にはぴったり、女性にはゆとりのあるサイズ感だと言われているモデル。ラージサイズは、52mmよりも少し大きめのサイズ感に加え、レンズの周りを囲む枠のフロントリムを少し細めに設定、フロントを繋ぐブリッジを狭くしているのが特徴。52mmと比べて縦に深さがあり、丸みを帯びた形状をしている。レンズサイズは異なるけれど、横幅の長さは146mmと同様のサイズなので、それぞれ異なった印象を与えてくれる。シャープに仕上げたい方は52mm。ゆったりとしたサイズ感でリラックスした雰囲気を取り入れたい方は54mmを選ぶのおすすめ。ただ、サングラスは顔の形で似合うスタイルが異なるアイテム。どちらのサイズ感も実際に試着し、自分に合うモデルを探すのが愛用できるサングラスを見つける方法だ。
今も進化中!レイバンがアップデートし続けるウェイファーラーコレクション
レイバンのウェイファーラーは王道に胡座をかくことなく、今も新モデルを続々と発表し続けている。定番から最新モデルまで、現在手に入るものからおすすめのモデルをこちらで紹介していく。
レイバン「ウェイファーラー」1「オリジナル ウェイファーラー」
レイバン ウェイファーラーの定番モデルと言えば「オリジナルウェイファーラー」。レイバンのサングラスの歴史の中で最も有名なスタイルの当モデルは、1952年に登場し、数々の著名人を虜にしてきた。スタンダードなシルエットに、ブラックフレームのシンプルなデザインから、べっ甲を落とし込んだこなれたモデルまで、流行に左右されないデザインはどんなスタイルにもマッチし、いつの時代も重宝するアイテム。レンズカラーのチョイスも幅広く、自分の好きなカラーを組み合わせられるのも◎ サングラスを初めて購入する型におすすめしたい王道モデルだ。
レイバン「ウェイファーラー」2「ウェイファーラー フォールディング クラシック」
定番ウェイファーラーを実用的に進化させた「折り畳み式ウェイファーラー」。定番ウェイファーラーのデザインはそのままに、フレームの中央部分のブリッジと言われる箇所と、耳にかけるテンプルの中央を折りたためる仕様にすることで、通常のウェイファーラーの半分以下のサイズで持ち運びを可能にした。実用性が増してもフレームの耐久性はしっかりと維持。折り畳みサイズのケースも付き、ちょっとしたお出かけにも気兼なく持っていける便利な1本だ。
レイバン「ウェイファーラー」3「ウェイファーラー Ⅱ クラシック」
ウェイファーラーのアイコニックなデザインを継承しつつ、丸みが特徴の現代的なフルサークルデザインを取り入れた「ウェイファーラー Ⅱ クラシック」。丸みのあるフレームがやわらかい印象になるので、男性だけでなく、女性にもぴったり。幅広い層に支持される人気モデルだ。テンプルやフレーム部分を細くすることで、スタイリッシュなイメージに仕上げてくれる。深みのある光沢感と特性の色柄を得ることのできるアセテートフレームを採用し、高級感のある印象に。レンズカラーは、グレーとライトブルーを展開し、どちらも目が薄く見えるような仕様で、お洒落上級者の雰囲気を漂わせてくれる。スタイリッシュで上品なイメージにしたい方におすすめだ。
レイバン「ウェイファーラー」4「ウェイファーラー イーズ」
クラシックなフレームに華やかな要素を加えるグラディエントミラーレンズが特徴の「ウェイファーラー イーズ」。まぶしさを軽減するミラーレンズと、虹色に光るミラーレンズのカラーリングが、コーディネートに華を添えてくれること間違いなし。まさにホリデースタイルにぴったりの、お洒落アイテムだ。フレームがシンプルなので、ミラーレンズでもやりすぎ感が出ず、こなれた雰囲気になるのも喜ばしい。少しひねりを加えたウェイファーラーを購入したい方は、ぜひ、チェックしてほしい1本だ。
レイバン「ウェイファーラー」5「ニュー ウェイファーラー クラシック」
オリジナルのウェイファーラーのデザインを基に、サングラス初心者でも取り入れやすい形にアップデートした「ニューウェイファーラー」。ウェイファーラーシリーズの中でも主張が強くないシンプルなシルエットのアイテムなため、サングラスっぽさを出したくない方におすすめのアイテム。レンズの縦幅がオリジナルに比べ44mmと細く、横長シェイプのレンズに仕上げているのでスタイリッシュな印象に決まるモデルだ。
レイバン「ウェイファーラー」6「メガ ウェイファーラー」
2023年に発売された極太版の「メガ ウェイファーラー」。“メガ”の名に恥じない極太フレームが特大の存在感を放つモデルだ。ややハードルが高そうに見えるが、ベースデザインはオリジナルのウェイファーラーと変わらないため意外と使いやすい。